週末、知人の誘いで伝統工芸の工房を1日で多箇所まわるツアーに参加した
中には婦人誌に「日本の絶滅危惧工芸を救え!」というようなタイトルの特集記事に、20数年掲載され続けている工房もあった
伝統工芸を「経営」という視点で何回かに分けて書いてみたい
参加した理由は2つあった
「地元の伝統工芸に関して恥ずかしいくらい無知なので、勉強したい」
「”伝統工芸を守ろう!後世に遺そう!”と各地自治体が声高に叫んでいるが、なぜ衰退するのか知りたい」
参加者は15人前後だったのだが、県内在住、県外在住が半分半分
面白いのは参加者になぜか経営者(もしくは会社役員)が多かったところだ
ある本に書かれていた次の言葉が、みな共通の参加理由なのかもしれない
「経済は文化の奴隷である」
僕なりに解釈すると、”文化のないところには経済活動が育たない” とでも言うべきか
それならば参加者に経営者が多かったことも頷ける
どこの地域にも共通するこれを、肌感覚で理解されているのかもしれない
伝統工芸も非営利活動ではない。一般的なビジネスと一緒で、シンプルに考えると
①商品・サービスをつくる
②お客を集める
③売る
の3つだ
まず①の商品についてだが、どの工房も人間にしかでき得ない(もしくは、一つ一つの仕様が細かすぎて)素晴らしい技術で、職人さん達が一つ一つ丁寧な仕事をされていた
なかには高価格商材は手仕事で、中価格商材は機械化で、とハイブリッド展開の工夫をしている工房さんもあった
商品はどれも素晴らしいのだ
中には「これは、これだけの労力が掛かっているにも関わらず、安すぎる」とさえ思うものもあった
3つの工房とも全国シェアはトップクラス!
お客様に支持されている証拠だ
さすがは、「生き残るべくして残っている」信頼される品質の伝統工芸工房というべきか
②の「お客を集める」につづく