「販売なくして事業なし」
僕の心の師匠にあたる経営コンサルタントの先生が、おっしゃっている言葉だ。
昨日の「在庫は現金より価値が高い?」では、在庫に対する経営者の姿勢について書いたので、今日は販売について書く。
モノやサービスを販売する経済活動であれば
優れた製品、優れたサービスを開発・生産、仕入れするだけではダメだ
販売してお金に換えなければならない。それも早く!
僕は20代の時、自動車の高級商材の営業マンだった
高級自動車なので性能や機能は申し分ない。つまりここでいう「優れた商品」だ。
ただ、高級商材なので、売れ行きが景気に左右されることも事実だった
ある時売れ行き不振で、会社のバックヤードに全拠点で200台の在庫がパンパンになった時があった。過剰在庫である。
自動車ディーラーというのは、売れなくてもメーカーがドンドコドンドコ車を納品してくるシステムだ
台当たり平均単価が500万円の自動車だったので、売上金額ベースで計算すると
500万円×200台=10億円分の在庫である!(原価(仕入れ)率が幾らかは知らないが、原価で見ても数億円)
つまり、数億円のお金を何らかの方法で自動車メーカーに立て替えて支払っているのだ
当時、支店長をはじめ、社長のピリピリな雰囲気が伝わってきた
23、4の僕は「売れてね〜から、社長怖いな」程度にしか思っていなかったが
今は当時の社長の心中お察しする
大変なプレッシャーであったであろう。今でも尊敬している経営者の一人だ。
あなたの会社の社員は
「在庫は早く販売しなければならない。なぜなら・・」
を全社員が理解しているだろうか?
「売れてね〜から、社長怖いな」レベルの社員を増やしてはならない。笑